ペットに与えるサプリメントの是非について聞かれることがあります。インターネットを見ても情報が多すぎて結局よくわからないということも。獣医学的にはどうなのでしょうか。
Q. サプリメントって効くの?
A. 処方薬のような効果はありません。サプリメントとは「補うもの」という意味。体に足りない栄養素を補うことで、症状を悪くする一因を減らすために与えるものです。
Q. お薬より安全?
A. 一般的に、処方薬と比べて副作用もほとんどなく穏やかです。ただし用量を守らずに与えると害になることがあります。
Q. 自然由来だから体にいい?
A. 自然、天然、植物性、オーガニックなどの特徴は、製品の品質とはあまり関係がありません。また、アレルギーのある動物などでは、原料や量に関わらず体に合わないこともあります。
Q. ネットでの口コミが多いから大丈夫?
A. 口コミは判断材料として確実ではありません。また、サプリメントには成分表示、安全性や毒性に関する規制がありません。書いてあることを信用しすぎないことが大切です。
Q. うちの子の病気に効くと書いてあったけど?
A. 薬事法により、サプリメントに特定の病気に対する効果があると宣伝することはできません。また、同じ病気でもケースにより治療は違うので、飲ませてよいか主治医に相談しましょう。
獣医師としての結論は:
- サプリメントは体に足りない栄養素を補う目的で与えましょう。
- 量を守り、何かあればすぐ止めましょう。
- ネット情報は信用しすぎず、使用にあたっては主治医に確認しましょう。
参考になりましたか?前述した点を踏まえて、当院でもサプリメントを使っています。体調管理のひとつとしてうまく付き合いながら、ペットの健康寿命を伸ばしたいですね。